本屋大賞はとってない

本屋大賞はとっていません

青空

車窓から青空が見える。

少し屈んで見上げれば、丸いような丸くないような、そんな初春の空が広がっている。

深くてよい青だ。

駅に停まるたびに、ビルが増え、空が減っていく。

高層ビルの輪郭がやけにはっきり見えてくる。

でも、空の輪郭がはっきりしてきたのかときかれれば、僕には答えられない。

先ほどの青は消え失せた。

僕は別の空の下で電車を降りる。

僕は幼い頃、赤蟻を5匹生きたまま食べたことがある。

なぜかそんなことを思い出しながら、混み合ったホームを歩く。