本屋大賞はとってない

本屋大賞はとっていません

霜柱

中村代助シリーズ1

今さら気づいたのですが、氷柱と霜柱は両方とも「柱」だったんですね。

というわけで、冒頭から脱線してしまった、もしくは以降が全部脱線ということになるのですが、今回は霜柱の話。

霜柱によって家が傾いたという話は知っていますか?

これは本当の話です。

で、僕の友達Aが、一晩中、同じところに立ち続けて「霜柱によって持ち上がる感じ」を体感したいと言いだしました。

僕はいいよと答えました。

他人事だからです。

彼は一晩中立っていました。

有言実行のバカなのです。

彼の周りにはむくむくと霜柱が立ち上がってきましたが、彼は一向に持ち上がりません。

足裏から発せられる熱が霜柱の隆起を阻害したのです。

しかし彼は不屈の精神をもつバカでもありました。

彼は氷柱も好きだったので、ある晩、地面に氷柱を立ててみました。

翌朝、ワクワクしながら氷柱の状態を見に行ったのですが、残念な結果に終わっていました。

氷柱は霜柱の力で倒れていたのです。

とはいえ、彼はその様子を写真に撮って、彼女に送ったそうです。

不思議ちゃんな彼女は、その写真にキュンときて、子熊のぬいぐるみを庭の土の上に置いてみましたが、三寒四温、もはや霜柱の季節は終わっていました。

ただし、ぬいぐるみは(おそらく風のせいで)倒れていました。

そんな彼らは来月結婚します。

上記の文章は結婚式における友人代表としてのスピーチ草案です。

ウケるかな?

ウケないなら、新郎も新婦も結婚する前から苗字が「中村」だったという事実を面白おかしく話そうかな。

「私達はこれからもずっと中村です。代わり映えしない私達ですが、今後もよろしくお願いします。でも、夫の名前は代助なのでなにか変わる予感もあります」みたいな感じで。

でも、それは友人代表が話すことではありませんね。

本人たちに委ねましょう。